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あっという間に12月も後半に入り、もう1年の片付けに入らなくてはならない時期に来ていることに愕然としてしまう。今年の年末はあまりに仕事が忙しいためか、クリスマス気分も盛り上がらず、忘年会もなかなか参加できないままストイックな日々を過ごしている今日この頃。
そんな中、先日は久しぶりに仕事からお芝居に駆けつけて、野田秀樹さんのNODAMAP・『キル』をシアターコクーンに観にいく。年末は野田さんのお芝居で締める、という恒例のイベントはもう3年目になるが、第1回作品の『キル』の再演で、一応このユニットの活動も一段落らしい。今回は妻夫木聡、広末涼子の主役陣をはじめ豪華な新キャストを見るのも楽しいのはもちろん、作品自体のもつ素晴らしい世界観と演出に、改めて現代日本のシェイクスピア(だと私は思う)、野田秀樹ワールドの奥深さを認識させられた。 世界帝国を築いたモンゴルのチンギス・ハーンのストーリーをファッションの世界に置き換え、ファッションデザイナーのテムジン(妻夫木聡)が、世界を征服する(制服を着せる)という、そもそも日本語の言葉の連想から紡ぎだされる自由奔放なストーリー。『キル』というタイトル自体が、着る、切る、生きる、そして殺す(KILL)という意味を含むように、言葉の韻が物語の飛躍と空想を自在に膨らませ、論理的に言葉の文脈でストーリーを追っていく観客は、唐突に不思議な世界に巻き込まれることになる。 祖先の名を冠したブランド「蒼き狼」による世界制覇を果たすも、偽物ブランド「蒼い狼」に追い詰められて疑心暗鬼になるテムジンは、自ら作り出した見えない(存在しない)恐怖や不安に怯える人の姿を愚かにさらけ出し、物語の中で突然蝋人形(マネキン)にかわっていく観光客たちは、モード(流行)に踊らされてアイデンティティを失う現代人を暗示しているようだ。しかし野田秀樹さんの脚本・演出は、単純な解釈をあざ笑うかのように複層(服装?)的なモチーフを次々と繰り出し、物語展開を合理化できないまま観客を置き去りにしてしまう。まさにテキストとしての拡がりと普遍性を持った、何度でも見たい古典となりうる舞台だ。 キャストに関しても、主演の2人の力量は正直もう一つ物足りないところだが、素晴らしい作品演出と勝村さん(前半はほぼ一人舞台の活躍)、野田さんを初めとする強力な俳優陣のバックアップを受けて見応え充分だし、生の広末さん、やっぱり笑顔がかわいい。2時間の凝縮された舞台は大団円を迎え、年末を締めくくるに相応しい、大きなカタルシスを得て劇場を出ることが出来た。 さて、この日は芝居のアフターにもう一つ、年を越すための大事なイベントがあって、今年の愚かな買い物ワインをとうとう片付けてしまおうと、いつものシノワのソムリエに相談して持ち込みをして、今年一番ワインを一緒に飲みたいと思った相手と開ける事にしたわけです。 難しいヴィンテージだと言うが、まさにヴォーヌ・ロマネのテロワールを代表する畑の一つのリシュブール、高貴な香りがどんどん立ち上り、天性の素質と魅力を現していく中で、見事な凝縮感と完璧なバランスに圧倒されてしまう。何よりも、DRCを開ける体験自体が、思い出に残る特別な夜を保証してくれることは確かで、これこそがブランドの力なのかもしれない。 深夜まで、極上のワインをゆっくり時間をかけて堪能しながら、ちょうどいろいろな事が変わるタイミングもあって思い出話に花が開き、今年一年の大切な記憶に残る一夜になりました。 ![]()
by keidd
| 2007-12-19 22:39
| 東京舞台
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